とみさわクリニック
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摂食障害の治療

(2) 薬物による治療という場合、それはもっぱら症状、特に過食衝動に対する効果を期待した薬物治療が主体となります。拒食症の場合、客観的には身体的、精神的に良くない状態が出てきてしまい、このままではいけないと患者さん本人が理解している場合でも、先に述べたような意味で「自分の価値は痩せ続けていないと保たれない」と感じているとしたら、体重が少しでも増えることは抵抗があったり、怖かったりします。このような心理を変えてしまう、というような意味で有効だとされている薬はありません。

しかし過食の衝動に対しては、食欲を抑制するような効き方ではなく、過食衝動そのもののを軽くする、という意味で有効と認められている薬があります。しかしそれらの薬は「その薬を飲めば全員過食をしなくなる」というものではなく、その薬がその人に合っていなくては効果が出ません。ある人にある薬が合っているかどうかは、薬を続けて飲んでみないと解らないのですが、本当に合った薬を飲んで、「効いている」という場合には、食事をする場面で、過食衝動が軽くなり、結果として過食の際食べる量や、過食をしてしまう回数などが少なくなります。しかし続けて飲むためには副作用がなく、効果がなくてはいけませんから、その部分の評価は診察を受けて継続的な治療をする必要があります。

また副作用がなく、効果が出た場合でもーそうでなくては薬を飲む意味がないのですがー、極端に摂食量を減らしたりすると、どこかではリバウンドすることになります。また過食衝動自体が軽くなったとしても、その根底にある「自分自身の存在価値」という課題が解決されていなければ、本当の意味で治ったとはいえないと思います。ですからこのような治療とあわせて具体的にどのように食事をとるのか、という意味で栄養相談、心のあり方を根本的に変えるという意味でカウンセリングなどの治療をすることはより効果的となります。